コロナショックの大暴落で「得」をしたのは大富豪たち
1月から3月末現在までの日経平均やNYダウの値動きは、投資家の間でさまざまなドラマを生んだようです。
特に、2月における大暴落は、みるみるうちに膨らむ赤字に泣き叫ぶ人と、投資のチャンスとして肯定的にとらえる人の二極化を引き起こしました。
今回の「勝ち組」の中には、12月~1月までの間に、持っていた株のほとんどを手放した人が多かったのではないでしょうか?
恐らく武漢でCOVID-19の集団感染が起きていると報じられた時点で、持っていた株を売りに出したものと考えられます。
その後、ダイヤモンドプリンセス号の件が報じられた時点で、日経平均株価が下り坂になっていきました。
この時点で売りに出した人は、その前に売った人に比べて、利益が少なかったか、損切になってしまったものもあると思います。
今回注目していきたいのは、そんな「勝ち組」の中に、大富豪や有名な投資家が多く含まれていることです。
どうしてそのようなことになったのでしょうか?
考察していきたいと思います。
大富豪や投資家が政治家と仲良くするのは、人脈作りのためだけではなかった!
大企業の社長やハリウッドセレブなどが、パーティーで政治家と仲良くする図は現実でもフィクションでもよくある光景ですが、私は今回のようなことになるまで、なぜそのようなことをするのかよく分かっていませんでした。
今まで何となく考えていた理由としては、
ビジネスに必要な情報を手に入れるための人脈づくり
というものです。
それは間違いではないと思うのですが、今回の件で、投資に関わる別の理由もあるということが分かりました。
もう一つの理由として、
政治家が次に出す経済政策についての情報を、一般市民より早く知るため
ということが挙げられます。
市場より早く情報を手に入れる優位性が、投資で勝つための重要な布石になる
今回のコロナショックにまつわる一連の情報を追っていくと、世界の経済市場は、主にアメリカと中国の動きに反応していることが分かります。
もちろん、日本も例外ではなく、これまでの日経平均株価の値動きは、日本国内で起きた出来事やニュースにつられて上下することがありましたが、アメリカで感染が広がってからは、
アメリカ市場がパニックになり、NYダウが大幅な下落を記録するのに連動して、日経平均株価も下落していく様子が顕著に見受けられました。
つまり、アメリカ政府と中国政府が出そうとしている次の政策が、どのタイミングで出されるかを予測できれば、株取引の際に、大多数よりも先んじて有効な一手を打つことができるのです。
これが、大富豪や投資家が政治家と接点を持とうとする理由です。
例えば、大富豪のAさんがトランプ大統領の友人だったとします。
最近のトランプ大統領はCOVID-19のパンデミックを受けて、中国政府と対策を協議しているようですが、有効な手立ては見つかったのでしょうか?
Aさんがトランプ大統領(もしくはその周辺の政府関係者)に会った時、トランプ大統領が大変不機嫌そうであれば、まだ有効な策は見つかっていないと推測できます。
もしこの危機的状況であっても、楽観的、もしくは緊張から解放されたリラックスムードであれば、すでに中国政府とある程度の対応策が協議できたということです。
このように、Aさんが直接的に政府の機密を知る立場になかったとしても、政府の内部の空気を察することができるほど近い距離にいれば、次の政府の動きを予測することは可能です。
日本にいる一般人がアメリカの株価を予測するには?
私のような、日本に住んでいる一市民が、アメリカ政府や中国政府の経済政策を事前に知ることは不可能です。
では、株の値動きを予測できるのは、一部の特権階級の人間に限られたことなのでしょうか?
「正確で、鮮度の高い情報で勝負する」ということは無理かもしれません。
しかし、「株で利益を出す」ということが達成できればいいのだとすると、
アメリカ政府の動きに注目していれば、ある程度の株式市場の予測は可能
ということです。
がっつり利益を出そうと狙っていかなくとも、「頭と尾はくれてやれ」という心がけでいれば、コンスタントに利益を出すことは可能だと考えます。
日本のニュースだけでなく、海外、特にアメリカ政府周辺の動きを追っていくことが、結果的に日経平均の値動きを予想できるヒントになるかもしれません。